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(グロース)とは?
席貸しから個室までフレキシブルにご利用可能な、住友不動産が提供する家具付きインキュベーションオフィスシリーズです。
「チャレンジする瞬間」が最高の幸せ。
「チャレンジする瞬間」が
最高の幸せ。
起業家とともに挑戦し続ける
ベンチャーキャピタル経営者
株式会社ANOBAKA
代表取締役社長/パートナー
長野泰和
@
虎ノ門
05
2025年1月、GROWTH虎ノ門にスタートアップのコミュニティ拠点『ANOBASHO』がオープンしました。住友不動産と連携してこのスペースを運営するのは、株式会社ANOBAKA。シード・アーリーステージに特化したベンチャーキャピタルです。 今回は代表取締役社長の長野泰和氏に、スタートアップ投資にかける想いや『ANOBASHO』での支援についてインタビューしました。
ANOBAKAとは?
GROWTH虎ノ門でのスタートアップ支援
これから実現したい未来
#1 ANOBAKAとは?
僕はもともとITの企画者になりたくて、モバイルオンラインゲーム事業などを行うKLab株式会社に入社しました。プロジェクトマネジメントや新規事業開発に携わっていたのですが、転機となったのは2011年。KLabがKLab VenturesというCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を立ち上げることになり、その責任者に指名されたんです。 そこからKLab Venturesの社長に就任し、KVPへの社名変更、MBO実施…とさまざまな歩みを経て、2020年にANOBAKAとしてリスタートを切ったという経緯です。 ANOBAKAは、2016年にKVPとしてベンチャーキャピタル(以下:VC)業務をスタートして以来、シード・アーリーステージのインターネット関連スタートアップ約200社に投資を実行してきました。IPO実績は1社(2025年4月時点)で、近々複数社のIPOを予定しています。M&AでのEXIT(投資資本回収)実績はすでに多数あります。
当社は2023年に生成AI領域に特化したファンドを国内でいち早く組成した後、現在に至るまで生成AIスタートアップに特に注目してきました。ファンド組成当時、日本にはまだ生成AIスタートアップがほとんどなかったのですが、この半年くらいで一気に増えてきている印象です。 このファンドでは、主に5つの生成AI領域に着目しています。1つ目は、簡単な定型業務を代替するビジネス。2つ目は、営業や事務業務などを代替するビジネスです。例えば、当社のスタッフとして大活躍している「ANOくん」は、人間の代わりに起業家との初回面談を行うAIキャピタリスト。2週間で50面談を行うスペシャリストです。生成AIによるこうした業務代替は今後ますます普及していくでしょう。 3つ目は、世の中に大量に眠る、分析にそのまま活用できない非構造化データを構造化するビジネス。4つ目は、生成AIでコストをかけずに組織やオペレーションシステムをつくり、すでに世の中にあるビジネスモデルを踏襲して競争力を高めるような企業。そして5つ目は、生成AIによる会話型インターフェースを介してサービスを提供するコンシューマー向けビジネスです。
僕が重視するのは、起業家の「情熱」です。面談時にはあらゆる角度から事業に対して質問をして、答えられない方はお断りします。その事業の専門家ではない僕がする質問に答えられないということは、事業のことを24時間365日考えているとは言いがたい。自分が夢見る事業の成功のために、バカみたいに考え続けられる起業家こそ、「情熱がある」と僕は判断しています。 まだ実績も何もない起業家が、たったひとりで僕のところに来て「こういう事業をつくりたいんです」と熱弁する。その起業家に投資して数年後、僕が取締役会でその会社に行くと、立派なオフィスでたくさんの社員たちが和気あいあいと仕事をしている。そういう光景を見た瞬間、「あのとき投資してよかった」と心から思います。
そうですね。何かしらの強い原体験があって、「絶対にこの課題を解決したい」「絶対にこの世界を変えたい」という情熱を持って事業と向き合っている、そんな「夢見るあのバカ」を信じて投資していくという僕たちの信念を社名に込めました。 VCの仕事は、投資先200社が持つ200のプロジェクトを起業家とともに推進できて、そこからやがて上場企業も生まれるという非常にレバレッジの効く仕事。自分たちの夢を信じて突き進み、本当に世の中を大きく変える企業も出てくるでしょう。ITの企画者からキャリアチェンジし、今もこの仕事を続けているのは、そのやりがいを日々実感しているからだと思います。
#2 GROWTH虎ノ門でのスタートアップ支援
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シード期のスタートアップの場合、最初のプロダクトをつくる段階くらいまでは、他社の人たちとのコミュニティの中で切磋琢磨しながら進めるのが効果的です。そのため以前は渋谷にコワーキングスペースを構えていたのですが、本社を麻布台に移転したタイミングで一旦クローズすることに。そんな中、住友不動産の方から『GROWTH虎ノ門』との連携のお話をいただきました。 虎ノ門は本社から近いですし、VCも多いのでスタートアップにとってもメリットの大きい立地。新たな拠点にふさわしいと思って即決し、コミュニティハブ『ANOBASHO』として再始動しました。
渋谷の頃は当社の組織もまだ小さくて、スペースをうまく活かせていない部分がありました。その点、現在はコミュニティマネージャーを筆頭に専任スタッフを配置し、『ANOBASHO』ならではのスペースづくりに注力することができています。 たとえば、当社はVCの中でもイベント数が多く、2024年は1年間で59回開催しているのですが、『ANOBASHO』オープン後もすでに多くのイベントを開催しています。生成AIの起業家を集めたイベントや、面談して1時間で投資の意思決定をする即決イベントなど…。入居企業限定のものから外部参加OKのものまで多種多様です。 また、『ANOBASHO』に入居できるのは投資先のみ。かつ専任スタッフが常駐しているので、コミュニケーションに対する安心感は提供できているのではないでしょうか。入居している皆さんは、気軽に声をかけ合ったり一緒にランチに行ったりしているようですよ。ここで仕事をするキャピタリストもいるため、事業や資金に関する相談がしやすいのもメリットだと思います。
はい。全部僕の私物なんです。家から運ぶのが大変でしたが…(笑)、皆さんけっこう手に取って読んでくれているみたいです。 僕は、本を読まない人はビジネスパーソンとして大成しないと思っています。普通なら会うことすらできない著名な経営者の考えや経験を、たった数千円の本で知れると思ったら、読まない手はありませんよね。起業家の方にはできるだけたくさん本を読んでほしいと思っているので、こうして置いています。
起業家にとってコミュニティは極めて重要だと思います。あるコミュニティ内で一人が起業に成功すると、同じコミュニティ内の人々の間で起業が一気に広まるケースがありますが、 「あいつにできるなら俺にもできるはず」と思わせるような心理的要素はすごく大事だと思うんです。 僕たちは起業家として視座の高い人にしか投資をしていませんので、『ANOBASHO』のコミュニティの質は保証できます。入居いただく皆さんにはお互いに視座を高め合って、刺激を与え合って、夢を掴み取ってほしい。誰もが知る企業をここからたくさん輩出して、「日本のスタートアップの中心は『ANOBASHO』なんだな」と思ってもらえる場所になれたら嬉しいですね。
#3 これから実現したい未来
短期的には、生成AI特化型ファンドでの投資活動をより一層推進すること。少子高齢化による生産性の低下は日本の社会課題ですが、生成AIはそういった課題を解決する上でベストなテクノロジーだと思っています。生成AIを社会実装し、日本の社会課題の解決を目指す――そんなスタートアップに積極的に投資して成長させていくことが当面の目標です。 ANOBAKAでは「チャレンジを至高の概念とする」というビジョンを掲げています。僕たちが最も幸せを感じる瞬間は、少し背伸びしないと届かないような難しいことにチャレンジしている瞬間。達成した後ではなく、達成しようとするその瞬間に、最大の多幸感が訪れると考えています。 この仕事をしていると、「夢がない」という若者が徐々に増えていることを実感しますが、まずは「チャレンジすること」が夢や幸せにつながっていくという体験をひとりでも多くの人にしてもらいたい。僕たち自身が常にチャレンジングな姿勢でスタートアップ支援に取り組み、そういう体験をする人を増やしていくことが、長期的な目標です。
そうですね。「1年間で必ずひとつ、これまでにやったことのないチャレンジをする」という指標を評価軸の中心に据えているので、社員も強く意識して仕事をしていると思います。AIキャピタリストの「ANOくん」も、プロジェクトマネジメント未経験の社員がチャレンジして成功に導いてくれたプロジェクトのひとつです。
投資先の成功のために、やれることは全部やるのがVCの仕事だと思っています。戦略コンサルタントに近いと思われることも多いですが、VCはフィービジネスとは異なり、その投資先が失敗すればリターンはゼロです。ですから、事業戦略やプロダクト開発、採用などの支援はもちろんのこと、起業家が事業に専念するためのメンタル的なサポートやコミュニケーションも幅広く行っていきます。
日本からグローバルに通用するスタートアップが生まれるのはもちろん素晴らしいことですが、決して簡単なことではありません。まずはどの領域も国内市場を確実に拡大させていくことが先決だと思っています。その上で挙げるなら、たとえば当社の投資先のAstroXをはじめとする宇宙開発領域です。日本発のロケット技術が実際に宇宙空間に到達すれば、一気に世界市場への扉が開くと期待しています。