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! GROWTH

(グロース)とは?

席貸しから個室までフレキシブルにご利用可能な、住友不動産が提供する
家具付きインキュベーションオフィスシリーズです。

必要な人に、必要なときに、必要なだけ

必要な人に、必要なときに、

必要なだけ資金を提供する

資金を提供する「真の金融の実現」。

「真の金融の実現」。

VCキャリア35年のプロが目指す、日本経済の底上げ

VCキャリア35年の

プロが目指す、日本経済の底上げ

フリーバンクキャピタル株式会社

代表取締役社長

川分陽二

@

GROWTH

九段下

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フリーバンクキャピタル株式会社

代表取締役社長

川分陽二

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GROWTH

神田

フリーバンクキャピタル株式会社 代表取締役社長 川分陽二

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INTRODUCTION

必要な人に、必要なときに、必要なだけ資金を提供する――そんな「真の金融の実現」のために設立されたベンチャーキャピタル、フリーバンクキャピタル株式会社。

代表取締役社長の川分(かわけ)陽二氏は、都市銀行とベンチャーキャピタル(以下:VC)での勤務を経て、これまでに2社のVCを設立。手掛けた企業を上場させる投資家としてのキャリアと、自らの会社を上場させた経営者としての経験を併せ持つスペシャリストです。今回は川分氏に、『GROWTH神田』の運営パートナーとなった経緯や、これからのスタートアップ支援に関するビジョンなどをお伺いしました。

#1 起業ストーリー

1社目のVC起業を経て、理想を追求するために設立した2社目のVC

インタビューイメージ01

川分さんは1社目にフューチャーベンチャーキャピタルを、そして2社目に現在のフリーバンクキャピタルを設立されていますが、これまでのキャリアをお聞かせください。

私は大学を卒業後、住友銀行(現:三井住友銀行)に入行したのち、1989年に日本アセアン投資(現:日本アジア投資)に入社しました。ここが私のベンチャーキャピタリストとしてのキャリアの原点です。その後、取締役などを務めていましたが、いくつかの背景が重なって起業という選択をし、1998年にフューチャーベンチャーキャピタル(以下:FVC)を設立しました。

起業した理由のひとつは、自ら投資決定権を持ってスタートアップ投資をしたいと常々思っていたこと。当時の決定権は当然ながら会社が持っていたため、自分の思い通りの投資がなかなかできないという葛藤があったのです。

起業したもうひとつの理由は、ちょうどその頃に投資事業有限責任組合制度の創設が決まり、法整備されることになったという時代背景があります。これは、金融機関系VCではない独立系VCであっても投資家から資金を集めやすくなるという制度で、起業の追い風になりました。

当時、私は40代。子どもたちの進学なども控えていて、収入を下げられない時期ではありましたが、自分でやっていく自信と覚悟が持てたタイミングだったため、独立を決意しました。

FVCではどんな投資を行ってきましたか?

事業領域や投資ステージに関わらず、意欲のある優れた経営者の企業に投資することを重視していました。投資案件は豊富にあったので、月1社くらいのスピード感で投資を行っていましたね。設立2年後には投資先が初めて上場、その翌年には自らの会社(FVC)自体もナスダック・ジャパン(現:東証グロース)に上場させることができました。

なるほど、かなり順調な滑り出しですね。

ありがとうございます。ただ、すべてが順風満帆だったわけではありませんでした。たとえば、会社の設立時には資本金やファンドの資金を集めるのに大変苦労しました。また、設立1年後には初めての投資先の会社が倒産して、ほどなく社長交代を迫られたこともありました。そのときはFVCの大株主だった方が「川分でなければこの仕事はできない」とおっしゃってくださり、なんとか社長を続投できることになりましたが、当時の不安や焦燥は今でもよく憶えています。

さまざまな試練がありましたが、これらを乗り越えて自分でFVCという会社を経営してきた経験は、ベンチャーキャピタリストとしての今の私に大いに活かされています。スタートアップが出くわすであろう“壁”や“注意点”を想像し、必要に応じて投資先の経営者の方に適切なアドバイスをすることができる。これこそが私の強みだと考えています。

インタビューイメージ02

2011年にFVCの社長を退任し、その後2013年に現在のフリーバンクキャピタルを設立されていますよね。2社目のVCを設立するにあたり、どういったビジョンをお持ちだったのでしょうか。

フリーバンクキャピタルの設立にあたって目指したのは、一言でいうと、地方銀行と連携したVCです。

当時は、地方銀行も含めた銀行員の方々の中で「エクイティ・ファイナンス」の専門知識を持っている方はあまりいませんでした。「エクイティ・ファイナンス」とは金融機関からの借入ではなく、主に株式発行によってエクイティ(株主資本)を増やし、資金調達すること。上場、M&A、事業承継、いずれの場合も、銀行の顧客である融資先の経営者と話をするためにはエクイティの知識が必須なのです。

私はもともと銀行に勤めていたため、銀行には「人」「物」「金」「情報」というすべての経営資源が揃っていることはわかっていました。ですから、銀行員がエクイティの知識を持ってもっと本質的に経営支援をすることができるようになれば、顧客である経営者や社会全体に大きく貢献できると思っていたのです。

そんな考えに共感してくださったのが、当時の東京TYフィナンシャルグループ(現:東京きらぼしフィナンシャルグループ)でした。その後、2017年に共同でファンドを設立し、VC業務を本格的にスタートしました。

#2 これから
実現したい未来

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#2 これから実現したい未来

必要な人に、必要なときに、必要なだけ資金を提供し、「真の金融」を実現する

インタビューイメージ03

フリーバンクキャピタルのこれまでの投資実績を教えてください。

きらぼし銀行とのファンドでは、これまでに13社投資しています。事業領域はさまざまですね。先日上場したのは、中小企業向けに電話を活用したコミュニケーションプラットフォームをSaaSで提供している企業。中小企業の営業支援につながるサービスなので成長性がありますし、経営者が若くて前向きな姿勢を持っているところにも期待が持てる企業です。

先ほど「地方銀行と連携したVC」というお話がありましたが、今後どんなスタートアップ投資を実現したいと考えていますか?

当社のミッションは「真の金融の実現」。必要な人に、必要なときに、必要なだけ資金を提供できる存在になることを目指しています。

近年の日本のVC業界は、以前と比べて資金調達額が大きくなっていますし、新規参入や優秀なキャピタリストも増えています。とてもいい流れだと思う一方で、投資先にはまだ偏りがあるのが現状。世界的に注目度の高い産業や、優れた経営陣のいる企業にどうしても資金が集中してしまっています。

可能性を秘めているのに資金がなかなか行き届かない企業では、経営者が資金調達に膨大な時間を費やし、肝心の事業開発や拡大に注力できていないという現実があります。これは非常にもったいないこと。金融機関や私たちVCがファイナンスまわりを担い、資金を必要とする企業にきちんと行き届くような状態にできれば、日本全体の成長にもつながっていくと思うのです。

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そうした「真の金融の実現」に向けて、具体的に取り組んでいることはありますか?

投資先1社1社をしっかり支援していくことはもちろんですが、中長期的な目標としては、会社型投資信託のスキームによる金融商品を開発したいと考えています。

東京証券取引所には「ベンチャーファンド市場」という市場があります。これは、スタートアップに投資するファンドが会社型投資信託を活用し、一般投資家から幅広く資金を集めるために上場する市場。2001年に開設され、私が設立のきっかけをつくったファンドもかつて上場していましたが、現在は上場しているファンドはありません。

私の目標は、再びこの市場にチャレンジすること。スタートアップ業界が盛り上がりを見せている今であれば、ファンド規模も最大1兆円程度は目指せると見込んでいます。それが実現すれば、「必要な人に、必要なときに、必要なだけ資金を提供する」という理想の金融の形に大きく近づけるのではないかと考えています。

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#1 起業ストーリー

#3 GROWTH神田での
スタートアップ支援

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#3 GROWTH神田でのスタートアップ支援

経営者・投資家に開かれたインキュベーション施設を目指す

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2024年4月から住友不動産と連携して「GROWTH神田『善』」を運営されていますが、その経緯をお聞かせください。

以前、当社の社員が日本VC協会の年次総会に参加した際、そこにいらっしゃった住友不動産の方と名刺交換させていただいたことがありました。後日、住友不動産の社内に私のことを間接的に知っている方がいると聞き、お話を伺ってみたら、私がFVC時代に採用した社員とその方が同級生だったと判明したのです。そのご縁から『GROWTH神田』の内覧にお誘いいただき、運営パートナーのお話をいただきました。

インキュベーションオフィスの運営にはもともと興味があったのですか?

はい。スタートアップ経営者は孤独で悩みごとが尽きませんが、私たちベンチャーキャピタリストの近くで働けるインキュベーションオフィスがあれば、より気軽に相談できるようになるのではないかと考えていました。また、仕事終わりに食事をしながら、カジュアルな交流や情報交換ができるような「場」はとても有効。VCが自社で「場」を持っていれば、そうした機会を設けやすくなります。

インキュベーションオフィスは、スタートアップ経営者だけでなく投資家の方々に対しても意味があると思っています。というのも、みなさんのお金をお預かりする以上、投資先企業がどんな事業をしていて、私たちがどんな支援をしているのか、実際にご覧いただいて納得していただくことが大事だと思うからです。特に独立系VCは出資いただくまでのハードルが高いので、私たちの活動を可視化する場としても、そうした施設を運営したいと以前から思っていました。そんな中でタイミングよく『GROWTH神田』のお話をいただき嬉しく思っています。施設には私の実家の屋号である『善』という名前をつけて運営させていただいています。

さらに、ここ『GROWTH神田』と併せて、もう1つの計画を進めています。それは、滋賀県彦根市にある私の実家を改装して、インキュベーション施設としてオープンする計画です。1階をスタートアップ向けのシェアオフィス、2階を大学生向けのシェアハウスにして、交流の場をつくる予定。こちらの施設にも『善』という名前をつけ、東京と滋賀の2拠点で連携しながらインキュベーション施設を運営していきたいと考えています。

また、滋賀県が主催の「株式上場を目指す『社長塾』」という講座の中で塾長を務めることになりました。私をはじめ、上場を経験した経営者などが登壇し、滋賀県で上場を志す経営者の方々を支援するカリキュラムです。今後も滋賀県をはじめ、地方を盛り上げるイベントを積極的に開催できたらいいですね。

現在は川分さんご自身も「GROWTH神田『善』」で仕事をされていると思いますが、オフィスの印象はいかがですか?

オフィスのあるビルは神田駅からも大手町駅からも近く、とても便利な立地だと思います。オフィス内にはデスクだけでなくテレブースもあり、使い勝手もいいですね。

また、私が特に気に入っているのは、オフィスまでの道中にある神田駅西口商店街。昭和の雰囲気が残る、活気のある商店街で、スタートアップ同士のいい交流の場になりそうな飲食店がたくさん並んでいます。これから入居企業が増えたら、ぜひみんなで訪れたいですね。都会の真ん中にある昔ながらの商店街ということで、地方からいらした方にも新鮮に感じていただけるのではないかと思っています。

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最後に、日本の未来を担う起業家のみなさんに期待することをお聞かせください。

これから日本経済の底上げをしていくために、起業家のみなさんには果敢にリスクをとって大きく成長していただきたいと思っています。成功するまで諦めなければ失敗ではないので、「諦めない」ことが何より大事。一生懸命取り組んでいれば応援してくれる人が必ず現れます。

その際、基本的な経営の勉強はしておくことをおすすめします。たとえば会計や決算、株式会社の仕組み、上場の流れなどですね。会社は組織ですから、やりたいことがあって起業しても、組織を管理する能力がなければ空中分解してしまいます。事業をつくる力だけでなく「管理能力」を養うことも、ぜひ重視していただけたらと思います。

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#2 これから
実現したい未来

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