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The Voice of GROWTH グロースの声

! GROWTH

(グロース)とは?

席貸しから個室までフレキシブルにご利用可能な、住友不動産が提供する
家具付きインキュベーションオフィスシリーズです。

日本の産業を再び強くするために。

創業期特化VCが目指す、

投資にとどまらないスタートアップ支援

投資にとどまらない

スタートアップ支援

Gazelle Capital株式会社

代表パートナー

石橋孝太郎

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GROWTH

神田

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Gazelle Capital株式会社

代表パートナー

石橋孝太郎

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GROWTH

神田

Gazelle Capital株式会社 代表パートナー 石橋孝太郎

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INTRODUCTION

時価総額10億ドル以上の未上場スタートアップを「ユニコーン企業」、事業成長を通じて社会貢献を目指すスタートアップを「ゼブラ企業」と言いますが、圧倒的な成長力と雇用創出力を持つスタートアップは「ガゼル企業」と呼ばれます。

Gazelle Capitalは、ガゼル企業を生み出すことをミッションとし、日々起業家と共に挑戦しているベンチャーキャピタル。インキュベーションオフィス『GROWTH神田』の運営パートナーとして、入居するスタートアップの支援も行っています。代表パートナーの石橋孝太郎氏はなぜスタートアップ投資を生業とし、未来のガゼル企業を支援しているのか、その思いに迫りました。

#1 起業ストーリー

大学時代から数々の経験を積み、辿り着いた「天職」

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石橋さんは大学時代からさまざまな活動をされていますが、まず初めに活動されていたSTUDY FOR TWOという非営利団体についてお聞かせください。

STUDY FOR TWOは、途上国の子どもたちの教育を支援する団体です。使い終えた教科書を大学生から寄付していただき、次の世代へ安価で再販売して、その利益を途上国の奨学金や学校建設にあてるという活動をしています。僕が2010年に立ち上げて以来、学生代表を引き継ぎながら現在まで続いていて、今では国内50程度の大学に拠点を置いています。

どういった経緯で立ち上げることになったのですか?

きっかけは、大学1年の終わりにラオスの小学校へボランティアに行ったことでした。子どもたちはみんな勉強が好きで、将来の夢を尋ねると「警察官」とか「学校の先生」とかいろんな夢を教えてくれるんですが、高学年になるにつれてみんな学校を辞めていく。なぜなら、家が貧しくて働かなければいけないからです。

勉強が好きで夢もある子どもたちが学校を辞めざるを得ない一方で、僕はといえば、勉強も好きじゃないし夢も特にない。それなのに、生まれた環境がたまたま違っただけで大学に通えている。その歪さに衝撃を受け、何か行動しなければいけないという衝動に駆られたことがこの団体を立ち上げた理由です。

STUDY FOR TWOの活動と並行して、さらにウォンテッドリーやクルーズといった企業での仕事も経験されていますね。

はい。僕は当時、諸事情があって自分で学費を払わなければならなかったんですが、なかなかいい仕事が見つかりませんでした。というのも、僕は自分がやりたいと思えること以外はどうしてもできない性格。それゆえに、学費を稼ぐにしても興味の持てる仕事がいいなと探し続け、やっとたどり着いたのが当時好きだったメディア『Wantedly』を運営するウォンテッドリーの求人でした。

最初はマーケティングチームで業務委託として働き、その後、新卒採用で『Wantedly』を使う企業向けの運用代行サービスを個人で立ち上げました。数社から運用代行を任せていただきましたが、そのうちの1社がクルーズ。半年くらい運用したタイミングで高い成果を出せるようになり、それがきっかけでクルーズの新卒採用部門にジョインすることになりました。

クルーズではCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)の立ち上げという、現在の仕事にもつながる経験をされたそうですが、それはどういった経緯だったのですか?

当時のクルーズはソーシャルゲーム事業とファッション通販事業の2本柱でしたが、新卒採用で求めていたのは、3本目の事業の柱をつくっていく若い人材。ただ、実際の応募者の大半はゲーム開発希望者というミスマッチが生じていました。

その課題を解決すべく、まずは大手ソーシャルゲーム会社をリサーチしました。すると共通していたのがCVCの存在。学生起業家などに積極的に投資をすることで、自社事業へのリターンだけでなく、「若い人材にチャンスを与える会社」という採用ブランディングの効果もあったのです。そこで、クルーズでもCVCを立ち上げる提案をして、クルーズベンチャーズという会社を設立。僕は学生ながら取締役に就任し、卒業後はそのままそこで働くこととなりました。

ゼロからVC業界に飛び込み、投資先を開拓していくことは、容易でなかったのでは?

はい、そうですね。当時は今以上にスタートアップが渋谷に集まっていたので、 クルーズベンチャーズも渋谷のマンションの一室にオフィスを設け、住み着き、毎日起業家の方に会いに行きました。僕自身そこにほぼ住み込みで、圧倒的に動き回っていましたね。最初は実績あるVCの投資活動をリサーチし、フォロー投資家として入ったり、バリュエーション(企業価値評価)の相場観を養ったりしながら、経験を積みました。

その結果、クルーズベンチャーズにいた約2年間で投資した企業は30社を超え、なかには上場した企業もあります。短期間でこれだけ多くの投資を経験できる環境はそうそうないので、あのとき場数を踏めたことは今の僕の礎になっています。

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その経験があったからこそ、Gazelle Capitalが生まれたんですね。独立のきっかけは何だったのですか?

きっかけは、親会社の経営方針転換でクルーズベンチャーズが吸収合併されることになったことです。その結果、僕は退職を決意し今後のことを考え始めました。

かつてSTUDY FOR TWOを立ち上げたときのように、もう一度狂信的な想いや体験に突き動かされて何かに挑みたい。そう思う一方、そんなことは簡単には見つからないので、「見つけるための努力」と「見つかったときに想いを叶えるための能力を積む努力」、の両方が必要であると考えました。

まずは「見つけるための努力」として、知見やネットワークを広げるために、地方自治体と連携して全国で「合宿型ビジネスコンテスト」を15回程度開催しました。

そのなかで出会ったのが、「地方で一次・二次産業に携わる方々」。一緒に飲んで仲良くなるうちに、DXが進んでいない現場の非効率さや、人材・後継者不足といった課題を実感するようになりました。一方、CVCとして会う「若手起業家の方々」の中には、起業したいけど課題意識がない、ネット上だけで事業をしていて現場を知らない、という方々も多く、その両者の乖離にずっと違和感を感じていたんです。

振り返れば、戦後の日本を築いたのは、高度経済成長期に一次・二次産業を支えてきた方々。そういった方々の課題に答えるべく、たとえるなら、印刷業にネットの力を融合したラクスルの松本さんのように、昔からの既存産業にイノベーションを起こして日本の未来を切り開きたい。そう考えました。

「見つかったときに想いを叶えるための能力を積む努力」については、まさに前職でのVC・CVCの仕事で経験を積むことがうってつけでした。なぜなら、もし自分で起業するとなった際にCEO兼CFOの役割を担えれば、低コストで自分の事業を興せるからです。このような経緯で、僕はGazelle CapitalというVCを設立しました。

Gazelle Capitalが「既存産業のDXに挑むスタートアップ」への投資に特化している背景には、そういった思いがあったんですね。

そうです。僕自身が既存産業領域で事業会社を起業することも考えましたが、自分がラクスルの松本さんになるより、VCとして松本さんの再現性を高めるアプローチをしたほうが社会的インパクトは大きいと考えました。散らばっていたピースがはまって辿り着いたこの事業は、まさに僕の人生の時間を投資したいと思える事業なのです。

#2 GROWTH神田での
スタートアップ支援

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#2 GROWTH神田でのスタートアップ支援

VC×ディベロッパーで実現する、創業期スタートアップへの手厚い支援

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2024年2月にオープンしたインキュベーションオフィス『GROWTH神田』の運営パートナーに就任した経緯をお聞かせください。

あるスタートアップ向けのカンファレンスで、インキュベーションオフィス『GROWTH』を展開する住友不動産の方々とお会いしたことがきっかけです。そこで『GROWTH』をVCと共同運営していく取り組みについてお聞きし、興味を持ちました。

これまではコロナ禍ということもあり、オンラインを中心にサポートを行ってきたのですが、当社も1号2号ファンドに続き、近々3号ファンドを組成していかなければならないフェーズ。コロナ禍が落ち着き、オフラインでもコミュニティを広げていくとなると、そろそろきちんとしたオフィスに移転するタイミングだと考えていたのです。そもそもVCの多くは不動産ディベロッパーと連携しながら事業を進めているケースが多いので、当社はぜひ住友不動産さんと一緒にやらせていただきたいと思いました。しかもインキュベーションオフィスという形なら、僕たちも入居しつつ、投資先やいずれ資金調達を検討するスタートアップとの交流も直接密に図れるので、魅力的でした。

現在、何社くらいが入居していますか?

僕たちを除いてスタートアップが10社前後です。当社の投資先はそのうちの数社。最近投資したばかりの企業や、地方から東京に事業展開を始めた企業などが入居しています。

運営パートナーとしてはどんな取り組みをしていますか?

スタートアップ向けのイベントはよく開催しています。偶数月には、創業期スタートアップと投資家のマッチングを目的としたピッチイベントを開催。ほかにもスタートアップの融資に強い方を招いて個別相談会を開いたり、当社の活動の報告会をしたり…。

住友不動産には、条件によって一定期間無料でオフィスを利用できるメニューの用意や、各種イベントへの協力など、さまざまな形でサポートいただいています。『GROWTH神田』はワンフロア型の席貸しオフィスなので、入居企業の規模が大きくなったら一定規模の個室型オフィスへの移転を支援するといった連携も、今後できるのではないかと思っています。

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不動産ディベロッパーとの共同運営ならではの取り組みですね。実際に『GROWTH神田』に入居してみて、自社及び入居企業へのメリットはどのような点でしょう?

最もわかりやすいメリットはコスト面。1席あたりの月額が手頃で登記もできるのはかなりパフォーマンスが高いです。創業準備中や創業期のスタートアップはもちろん、VCとしてまだ規模が大きくない当社にとっても大きな魅力です。

神田という立地の利便性も大きなメリットのひとつ。東京駅も近いので、新幹線移動する地方のスタートアップの拠点としてもとても便利です。また、大手町・丸の内エリアから徒歩で来られるので、金融機関系のCVCのみなさんや、大企業のCVCのみなさんとの連携は、物理的にもかなりしやすくなった印象を持っています。

さらに入居企業のメリットでいえば、やはりVCが近くにいる=同じフロアにいることではないでしょうか。僕たち自身もこのオフィスで仕事をしているので、イベントでなくても日頃から入居企業とコミュニケーションをとる機会がたくさんあります。創業期であれば、そもそもVCとの接点がない起業家の方も多いと思うので、VCにカジュアルに相談できる環境というのは大変魅力になるのではないかと思います。

VC・起業家どちらの視点もお持ちの石橋さんから見て、創業期のスタートアップがオフィスを選ぶ際に押さえるべきポイントがあれば教えてください。

事業に集中する上では、コストをできるだけ抑えることと、自宅から通いやすい場所を選ぶこと。あとはエリアごとの入居者属性を考慮してみてもいいかもしれません。あくまでも傾向ですが、たとえば渋谷はインターネット系のto Cビジネス、神田は少し堅めのto Bビジネスを行っている人が集まりやすい。自分の事業の色合いをふまえて、自分にとってメリットのあるエリアを選ぶことも戦略のひとつかなと思います。

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#1 起業ストーリー

#3 これから
実現したい未来

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#3 これから実現したい未来

日本の礎を築いた一次・二次産業をDXで未来につなげていく

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Gazelle Capitalの今後のビジョンをお聞かせください。

日本の一次・二次産業をDXの力でアップデートできるスタートアップ企業を、大量に生み出すこと。そして、一次・二次産業に従事する企業にイノベーションを起こし、雇用創出力を再び高めていくこと。それが設立時から変わらない当社Gazelle Capitalのビジョンです。

本来、VCのビジネスモデルとしては、ファンドサイズを大きくしたほうがキャッシュフローの安定化が図れて儲かります。でも、ファンドサイズを大きくすると、創業期に特化した投資がしにくくなってしまう。そもそも僕の真の目的は自社の安定や拡大ではないので、これからもこの軸をブラさずに愚直にチャレンジし続けたいと考えています。

実はGazelle Capitalと同時期に、後継ぎや事業継承に悩む地域産業をサポートするLocal Localという会社も立ち上げました。VC事業は産業にインパクトを与えるまでに時間がかかるので、そもそも事業を継承すること自体にハードシングスを抱えている方々へのソリューションも同時に必要だと思ったからです。現在は、宮崎県日南市の酒販店の事業継承・再生に取り組んでいて、今後も着実に、かつ大きく事業を広げていく予定です。Gazelle CapitalとLocal Localの両面から、既存事業を未来につなげていけたらと思っています。

今後起業を考えているみなさんには、どんなことを期待していますか?

そもそも日本で起業する人・事業を継続する人がまだ少ないという実情があるので、「日本の産業を強くする」ことに少しでも関心があれば、ぜひ僕たちに相談してほしいですね。その方にとって最適な経営や資金調達の方法について、まずは忖度なくアドバイスさせていただけたらと。もちろん、その先でご一緒できるような場合には、投資を実行させていただく可能性もあります。ひとまず気軽にドアをノックしていただけたら嬉しいですね。

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Gazelle CapitalはYouTube番組『スタートアップ投資TV』をはじめ、情報発信にも積極的ですが、そこにも起業家を育てる狙いがあるのでしょうか。

起業家のみなさんに資金調達のリテラシーを高めていただく目的ももちろんありますが、それに加えて重視しているのがマーケティング効果。企業規模が大きくなってきたスタートアップに投資をするVCは、当社のように創業期に特化したVCと関係性を築くことで、投資先候補を紹介してもらうことができます。一方、当社の場合は紹介元がないので、これから起業する方や起業したばかりの方に対して自らマーケティングをしなければならないのです。

その手段として、ひと昔前まではオフラインイベントでの集客が主流だったのですが、当社では3年前から『スタートアップ投資TV』をスタート。誰でも無償でアクセスできるYouTubeという媒体で、動画というリッチなコンテンツを配信することで、集客につながるコンテンツアセットを地道に積み上げています。

創業期VCならではの戦略なんですね。これまで様々なお話を伺ってきて、石橋さんからは強いリーダーシップを感じました。昔から「起業家の道を歩みたい」と考えていたのでしょうか…?

いいえ、起業したいと思ったことは昔も今も一度もないです(笑)。子どもの頃にリーダーシップがあることを褒められて嬉しかった記憶があって、積極的に人前に立って話したり学級委員をやったりはしていましたが、その後も起業を意識したことは全くなかったですね。自分がやりたいことをやっている会社があったら、迷わず入社していると思いますが、それが見つからなかったので、自分で会社をつくっただけなんです。

僕の理想は、自分の人生の1秒あたりの幸福度が高まるような、心底やりたいと思えることを見つけて、それを仲間と一緒に実現して、世の中に価値を提供して、誰かに感謝していただくことです。現在取り組んでいる事業はまさに「僕の理想」そのものだと思っているので、これからも気持ちをこめて本気で挑戦していきます。

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#2 GROWTH神田での
スタートアップ支援

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